後期高齢者医療制度の影響
後期高齢者医療制度(長寿医療制度)が4月1日より施行された事で、高齢者がいる世帯はこぞってパニック状態になっています。
今後、例えその制度がある程度定着したとしても、くすぶり続ける問題でしょう。
後期高齢者医療制度の名目は、未来の医療費の確保です。
高齢者が増えるということは、高齢者にかかる医療費が多くかかり、そのサポートにもお金がかかるという事になります。
この費用をどこから捻出するのか、と考えた場合、負担の少ない高齢者から保険料の一部を頂こう、というのが国の出した結論のようです。
この制度が定着することで、その分の費用は医療費として未来へ渡される事になります。
が、簡単には断言できません。
それは、近年の年金問題の点からも明らかです。
すでに国は年金問題において、貯蓄という制度に対する信頼をまったくといっていいほど失っています。
その上また、今回同じような事をするという可能性は決して低くはないと思われます。
そのような状況の中で、後期高齢者医療制度の制定に踏み切った影響は、かなり大きいかと思います。
突き詰めていけば、高齢者の生活水準が落ちるだけになり、生活格差の広がりに結びつくことは誰でも想像できることです。
このようなことでは、生活格差の問題について議論されていたことには何の意味もありませんね。
この制度の制定は、政局にもかなり大きな影響を及ぼす事になると思われます。
もっとも、政権がどう転んでも、今後、後期高齢者医療制度は呼び名が変わることはあっても制度自体が変わる事はないのでしょうけどね。
後期高齢者医療制度の効果
後期高齢者医療制度(長寿医療制度)の制定によって、国は医療費の確保を期待していると発表しています。
しかし、この後期高齢者医療制度によって得られる保険料が、果たして本当に医療費にあてがわれるのかは、上記のとおりはっきり言ってわかりません。
政府の試算によると、後期高齢者医療制度(長寿医療制度)になった事で新たに負担される保険料額は、一世帯当たりの全国平均で年間72,000円だそうです。
月平均で6,000円となります。
更に、介護保険料は全国平均で4,000円程度ということから、高齢者の多くは年金から月10,000円程度の天引きをされる事になります。
全国の人口の1割が75歳以上と言われている現状で、これだけの金額が徴収されるとなると、相当な額が動くのは想像に堅くありません。
これでも、未来の医療がよくなったり、良い効果が現れるとは到底思えないのはなぜでしょうか?
その理由は、現在の医療のシステムに問題があります。
現在の医療は、まず医者が全然足りません。
そして、看護師も全然足りません。
これによって、医者や看護師は大きな負担を強いられています。
医者はまだしも、こんな状況で看護師を目指す人が増えるはずもなく、今後老人医療はそのサービスが非常に難しくなって行きます。
一つの病院が抱えられるキャパシティもかなり制限されていくことでしょう。
よって、お金は回らず、新しい受け皿となる広域連合も、先細りになる可能性は高いと言えます。
現在、新しい制度に対して反発が生まれているのは、何も目先の天引きだけが原因ではありません。
まだまだ見直すべき点が多すぎる状況で見切り発車されたからなのです。